新人指導の実際 その①(~3か月間)ティーチング指導

看護

こんにちわー。にわとりナースです。新プリセプターちゃん達に指導時の、ヒントを一つお話ししたいと思います。指導をするときに、どんな順番で、どんな風に指導を進めていけば良いのか?悩みますよねーー。わかるわかる!!とっても、難しい。でも、知識・技能の指導方法は、その内容を少し、分類分けすることで、整理して指導するイメージが掴めると思います。その事についてお話します。

まずは、見学!!見学のみ

おそらく、どこの病院でも新人指導の際、まずは見学からと言われていると思います。でも、見学からと言われても、一緒に準備していると、言いたくなる・・・!!『これって、どうして、必要と思う?』『これと、これは何が違うと思う?』『学校で習ったよね』などなど。でも、待って。見学からなので、新人さんに、質問をするのは、パニックを引き起こしてしまう、要因になってしまいます。新人さんに、問いかけるのはフィードバックをする時まで、我慢してみてください。プリセプターさんが、一方的に説明するのは、大歓迎ですよ。

知識を、分ける!!

知識には、一般知識・専門知識と、言うものがあります。専門知識とは、今回は看護師さんに特化した知識のことです。ちょっと例を挙げてみますね。

例 バルーンチューブ挿入に対しての知識分け

一般知識専門知識
羞恥心への配慮
 (カーテンの使用など)
挿入の目的が理解できている
処置を始めるとき・終了時の声掛け適切なチューブの選択を知っている
後片づけ必要物品を知っている。
適切な体位を知っている
清潔操作で処置を行うことを知っている
処置の手順を知っている

と、まあこんな感じかな?もっと細かく分けても良いけど、あまり細かすぎるとゴチャゴチャに、なってしまうので。

手技の実施を行う前に、事前学習を行ってもらうと思います。その学習が終わり、段階を踏んでいよいよ次は実施。

技能を、分ける!!

技能には、運動技能・知的技能と、言うものがあります。

  • 運動技能とはマニュアル通りに行えば、だれでもできる範囲の技能。
  • 知的技能とはマニュアル通りに行いながら、アクシデント対応・他のフォローもできる技能。

簡単に言うと、プリセプティは、運動技能を行いプリセプターは、知的技能を使って足りていないところを、補足する。と、言う事になります。

例 バルンチューブ挿入に対しての、技能分け

運動技能(プリセプティ)知的技能(プリセプターの援助)
物品の準備準備の漏れがないかの確認
患者への声掛け声掛けの補足
羞恥心への配慮配慮の補足
挿入体位の保持患者に合った体位の選択を行い、保持の解除
手技の実施手技の流れを説明しながら、清潔操作の見守り
尿の流出を確認したカフの固定を促す
ウロバックが、きちんとロックできているかの確認
間違いなく手技がおこなわれているかどうかの確認は随時行う
患者への声掛け声掛けの補足
後片付け患者の体位の整頓・環境整備・後片付けの漏れがないかの確認

上記の様に、技能を分けると、新人さんが行うこと、プリさんが指導する所が、なんとなく分けることが出来ませんか?実際に患者さんに、処置を行っている場面では、注意をすることは控えてください。前回のブログにも書きましたが、人は緊張の中注意をされると、頭の中が真っ白になってしまい、その後の行動がうまく行えなくなる事が多いから。プリさんは、根気よく新人さんの手技を見守り、終わった後に、フィードバックを行ってみてください。出来たところを、認めて、足りなかった所がどこか考えてもらい、次に生かすことが出来るよう指導できたらと思います。

簡単な、レベルから!!

同じ、バルンチューブ挿入の手技でも、患者のレベル(拘縮の有無、男性、女性、小児など)により、難易度は変わってきます。新人さんが、初めて・または経験回数が少ない間は、行いやすい患者から実施できるよう、他スタッフの協力を求めても良いかもしれません。新人さんには、最初に成功体験を得てもらって、自信に繋げてもらった方が、良い成長につながると思います。

大切なこと!!

上記の、運動技能・知的技能の表ですが、指導時・フィードバック時にしてはいけない事、と言うか、なるべく控えてほしいことは、新人さんに、知的技能の項目を求めない。と言う事です。新人さんは、本の上では、知識も技能も学習していますが、経験としては、ゼロの状態です。マニュアル通りに手技を行う事できっと一生懸命。見られながら、手技を行う事にも緊張していることでしょう。運動技能が、確立していないときに、知的技能の部分を求められると、パニックになり、何をどうしたらよいのか分からなると思います、昔の指導者さんがよく言っていた、『何回目』?』『いつになったら、一人でできるようになるの?』と言う言葉は、運動技能習得中に、知的技能も要求していたことが少なからず影響していました。また、知識の部分では、専門知識のみを、学校では習っています。一般知識の部分は、各自の家庭環境・各自の価値観によるものです。自分の、一般知識(常識)が、新人さんにとっての、一般常識ではないかもしれません。専門知識以外のことで、足りていないところは、ただ教えてあげてもらえたらなと思います。この知識の部分も混同して、指導を行ってしまうと、遠い将来ただの悪口に、発展することもあるかもしれません。

おわりに

今回は、バルンチューブ挿入を例に、指導方法の一例をお話しさせてもらいました。

現状は、とても忙しく、ゆっくり指導する時間などなかなか、無いと思います。ただ、知識・技能は分けて考えて指導する方法もあるのか。と、知っていてもらえるだけでも、何かの役に立つことがあるかもしれません。今回のお話は、前回のブログの、続きになっています。良かったら、前回の“はじめてのプリセプター。ドキドキ・ハラハラ”も読んでみてもらえると、うれしいです。https://niwatori-nurse.com/preceptor

次回も、指導の具体的な例について、お話できたらと思います。

頑張れ!プリセプターさん達!!

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