新人指導の実際  その②(~3か月 ティーチング指導)

看護

こんにちわー。にわとりナースです。今日は、前回の引き続きで、プリセプターさん達に、指導する際のミニ知識を1つ、お話ししたいと思います。

新人さんがちゃんと、報告してくれない。

指導をしていく際に、必ず新人さんに伝える言葉があります。それは、『何かあったら、報告してね』この言葉は、よく使われると思います。そして、ちゃんと、報告してって言っているのに、報告してくれない・・・報告をしてくれないと言う事は、プリさんのお悩みランキングでも、TOP10に入っている、事柄です。では、この 何かあったら、報告してね!の言葉の意味を、少し考えてみましょう。

何かあったら、報告してね!

何かあったら。とは、いったい何でしょう?看護師さんの仕事をしていれば、もちろん異常があった時のことですよね。初めて、部屋回りをする時はきっと2人で、回ると思います。でも、一緒に行動する期間・時間は、そんなに長くないと思います。早い所では、1週間もすればとりあえずの、バイタルサイン・観察は、新人さん1人で行いきっと、『何かあったら、報告してね』と声をかけるのではないでしょうか?前回のブログでも、お話しましたが新人さんは知識のインプットは、出来ていてもアウトプットは、まだ上手くできない状態です。『何かあったら』。という言葉はきっと新人さんにとって、とても抽象的で分かりにくい言葉かもしれません。何があったら、報告するべきなのか?の、判断を新人さん1人で行うのは、この時期には難しいことだと思います。では、なんと言えば良いのでしょう?伝え方は、沢山ありますが・・・・

具体的な言葉で、伝えてみよう!

  • バイタルサインに異常があるときは、すぐに報告してね。
  • 患者さんから、なにか訴えがあったときは、すぐに教えてね。
  • 観察していて、異常な症状が確認できた時は、すぐに報告してね。
  • 点滴が漏れていたり、痛みがあったりしたら、すぐに教えてね。

など、具体的に伝えておけば、きっと新人さんも、これはすぐに報告しないといけない事なのかと、理解しやすいと思います。もし、このように伝えても報告がないときは、異常そのものが理解できていないのか、その時の状況がすごく忙しかったのか、などフィードバックを行う時に、その時の行動・心理を考えてもらうと次に生かせることが出来るのではないかと思います。

報告だけで、合格点!

この時期は、異常時・急変時の報告が行えるだけで、新人さん的には合格点だと思います。異常発見後の対処は、新人さんに任せるのではなく、指導についているプリさんが主導となって行った方が良いと思います。異常と判断出来て、報告することが、観察の運動技能だからです。

どうして、○○をしなかったの?

上記の言葉は、あまり好ましくない言葉となります。

例  食事介助場面でありがちなこと

  1. 食事介助を新人に任せて、『何かあったら、声かけてね』と、プリさんは他の患者さんの元へ。
  2. 食事介助中に患者さんがむせてしまい、新人さんが慌てて報告に来る。
  3. プリさんも急いでその患者さんの元へ。
  4. プリさんが、吸引を行い事なきを得る。

処置が終わり、新人さんに『どうして、すぐに吸引をしなかったの?と言う声掛けは、あまり好ましくありません。なぜか?

  1. きっと、新人さんはプチパニック状態
  2. 吸引と言う処置技能を習得していたとしても、すぐに行動に起こせるだけのスキルがまだ習得できていない
  3. 急変時の個別の対応は、知的技能であること。

おわりに

きちんと報告をしてもらいたい。 プリさん・他スタッフがみな望むことです。 重要な報告・後からでも間に合う報告。 報告と言っても優先順位があります。 でも、新人さんには何が重要で、何が後からで良いのかの判断が瞬時にはできません。 優先度の高いことは、具体的に伝えて理解してもらう事がとても大事なことです。 そして、運動技能習得中の新人さんに、知的技能の部分の指導をしたり、求めたりすると新人さんは、混乱してしまい理解できなくなってしまうことがあります。

運動能力の習得が上手くできないと言う事は、知的技能を習得することはとても難しいこととなります。

忙しい業務の中、ゆっくり指導する時間などありませんが、プリセプターさん達の何かのヒントになれば、うれしく思います。今回のお話は、前回からの続きとなります。もし、良かったらhttps://niwatori-nurse.com/gaidansuも読んでみてください。

頑張れ!!プリセプターさん達!!

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