昭和の看護指導。にわとりが、ひよこだった頃の、小話。

看護

53歳看護師にも、新人の頃がありました。今とは、全く違う指導方法でしたが、色々つらい事ありました。今となっては、笑い話。令和の方には、驚きで、昭和の方には、懐かしいお話なのでは、ないでしょうか?就職して、半年くらいは、怒涛の日々でした。

にわとり
にわとり

むかしーむかし、あるところに、21歳の看護師さんがいました・・・・

「プリセプター」と言う言葉もなかった!

就職した時には、とりあえずその日の指導者さんは、いましたが、今の様にプリセプター制度などは、ない時代。毎日、指導者は変わり、同じ業務をしているはずなのに、教えてもらう内容・やり方が違う・・・・あれ?昨日の人と言っていることが違う??んっ??と思っても、口にする間もなく、次から次へと、教えられる。

『分かった?』と、言われ、『はい』と答える。そうしたら、その件についての指導は完了。なんと、次からは、1人でしないといけないという、スパルタ方式。

振り返りなども、もちろんございません・・・・

にわとり
にわとり

指導する側も、各看護師さんの経験値に基ずくもので、マニュアルに沿って指導するという事が、なかったから、ほんと、指導内容・方法はバラバラでしたねーー。

とりあえず、必死に仕事をしながら、そうじゃないでしょ!と、言われれば、すいません。と答え、病棟の流れにとにかく慣れることだけを考えていました。

 

とにかく、メモをとれ!!

指導してもらう時は、とにかくメモを取る。メモをとらずに、聞くだけスタイルを、取ると、『大事なところだから、メモとって』と、言われました。また、直接言われなくても、先輩方の間で、『あの子の指導についたけど、メモもとらずに、聞いていたのよ』なんて、言われていました。

たしかに、メモはよくとっていましたが、毎日の事なので、どこに、何を書いていたのかなんて、はっきり言って、覚えていなくて、メモの中味は、グッチャグチャでした・・・

それでも、書かないと、怒られる時代・・・( ´艸`)

にわとり
にわとり

メモって、まとめないと、ホント役にたたないのよねーー

繰り返し、聞けるのは2回まで。3回目は怒られる😭

1回教えてもらっても、なかなかうまく理解することなんか出来ないに等しいと思います。

しかーし、この時代は、しっかりと、最初にメモを取って、1回でクリアしましょうという時代。

物の、置き場所、看護処置の手技、OP出し準備・OP後の準備など、同じことを、3回も聞こうものなら、『メモは、取ってないの?』『メモをとったら、自分で分かりやすくまとめてないの?』『この前も、この処置したよね』と、叱られたものです。

仕事をしながら、流れるように指導をされるのですが、ゆっくり、メモを取る暇もなく、緊張しまくっているし、『そんな、殺生な・・・』と思いつつも、しがみつくように、仕事をしていました。

にわとり
にわとり

あーそうだった・・忘れていた・・この前教えてもらっていたわー。どっかに、メモしていたけど、それがどこにあるか、分かんない・・と、自分の不甲斐なさに、凹んでいました。

見て覚えろ!自分で学べ!質問に答えられないと、レポート提出

出ました、若いころよく聞いたワードです。まるで、江戸時代の職人さんが言うような言葉ですが、この言葉、よく言われたり、聞いたりしていました。先輩たちがどんな風に、仕事をしているのかを盗み見て、それを真似する。今では、考えられないようなことです。

よくやっていたのは、処置のゴミあさり・・・今では、感染リスクが高いので、絶対NG行為なのですが、昔は、そんなに感染対策が厳しくなかったので、やっていたことです。

例えば・・・

CV挿入処置が終わったら・・・
  • 処置の片付けは、自分がすると言って、ゴミをまず確保
  • 業務終了後、そのゴミを広げる
  • 処置の流れを、思い出しながら、物品を眺め、何をどの順番で使い、どんな風に先輩が介助していたのか、自分なりに確認していく
  • CVセットがどこにあるのか?、単品で準備するものは、どれなのか?、それが、どこにあるのか?を再確認する
  • 確認後、ゴミを片付ける

思い出すと、涙ぐましい努力です。

今では、考えられない( ´艸`)

にわとり
にわとり

メス・針なんかが、入っているから、とっても危険!!でも、昔はあったり前のようにやっていたわ・・・みんなは、マネしないでね!!

 

あと、大変だったのが、指導中必ず質問されることでした。

これは、学校で習ってるよね!これは、どうしてと思う?こんな時は、どうするの?

なぜこうするのか、言ってみて!

確かに、学校で色々習っては来ているのですが、ポンッと、急に言われても、焦ってすぐには答えられない。または、思い出せない。頭の中で、つながっていない。

モジモジ考えていると、『じゃあ、勉強してきて、レポート出してね』と、言われ続けて、マジ大変でした。毎日、レポートに追われる日々・・・

本当にきつかったですよ・・・・😭

にわとり
にわとり

レポートも、教科書丸写しのものが、ほとんどで、理解出来ていたのかどうかは???手が、疲れる、字書きたくないっていう思い出の方が、強いかも・・・・

先輩方は、遠くからどんな子か見つめている・・そこは今も同じかな

最初は、結構きびしめに指導されていましたが、半年もして、少し慣れてくると、少しづつ、先輩たちとも話をするようになってきました。まあ、当たり前なのですが、最初は、どんな子かも分からないし、お互い探り探り、付き合う所があります。

私たち、新人側は、毎日が一生懸命すぎて周りがほとんど見えていないのですが、先輩たちは違います。

少し慣れてきた時に、『あなたは、忙しくてもナースコールを、きちんと取っている。』『ずるをしようとするところがない』と、ポツンと先輩が言ってくれました。

最初は??と思ったのですが、先輩が言うには、わざと、したくないことを、要領よくしない子は、見ていて分かる。

そういう、ずるい所は、マネせずに、これからも仕事をしていってほしい。と、言われました。

なんだか、少し認めてもらえたような気がして、嬉しかったことを覚えています。

にわとり
にわとり

このあたりから、先輩たちと、よく話をするようになったと思います。少しづつ、遊びにもいくようにもなりました。

 



今となっては、笑い話

私世代は、今の、指導方法とは、全く違うスタイルの指導方法で育ってきました。

辛い事・嫌な事ほど、人の記憶に残ります。でも、その嫌な事があったから、今の自分があるわけで、しかもその嫌なことって、何年たっても話せるし、笑えるし。

昔、こんなことがあってさー、こんな事言われてたよねー。今じゃ考えられないよねー。笑えるーー。って

24時間戦えますか?企業戦士!なんて、言葉も流行っていました。今では、全く流行らない言葉ですよね( ´艸`)

指導方法は、変化しています。自分が受けた指導を、同じようにする時代は終わっています。

新しいものに、目を向けて、知識を広げていく努力が、必要だなと思います。

にわとり
にわとり

時代の変化には、敏感でいたいものだわ!!

実は、私は先輩たちから、少し認めてもらえるようになってから、当時の病棟師長さんから、集中攻撃を受けるようになります。

病棟担当の、医師からも同情されるほど。

その事も、また書いていけたらと思います。( ´艸`)

最後までお読みいただきありがとうございました。

 



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