プリセプターと、任命されて『新人さんの指導しなきゃ!』と、思いますよね。確かにそうなのですが、実は目的はもう1つあります。それは、あなた自身の成長。
- インプットからアウトプットへ
- 振り返りの機会
- もう一歩先の知識へ
インプットからアウトプットへ
インプットって何?
今まで、一生懸命に業務を覚えて、勉強してきたあなた。とにかく毎日の業務をこなすことを目標にしてきたと思います。
知識の吸収には、まずインプットが必要。
インプットて、なに?
まさに、自分でする勉強の事。本を読んだり、レポート書いたり、人の話を聞いたり・・・
でも、なかなか頭の中には、入ってこないな・・って思うことありませんか?
特に、レポートの提出。私は、ただ書いて出していたな!とにかく、書いて出せばいいや!って記憶しかありません。( ´艸`)

新人の頃の、レポート提出。ただ、書いて書いて書きまくって、いただけでした。
見直すことも、手元に残っていることもない・・・

今までは、言われてきたことに対して、勉強したり、レポート書いたりしていたと思います。
でも、人間はその動作だけでは、あまり知識は増えません。
自分が知りえた知識を、他人に話したり教えたりして、初めてしっかりと、自分の知識とすることができるのです。

本を読んで、その時は分かったような気になるけど、一晩寝ると、ほとんど覚えていない・・・そんな感じ( ´艸`)
アウトプットって何?
口に出して、相手に説明する。文字に書いて、相手に説明する。動画をとって、相手に説明する。
自分の頭の中にある、知識を順序良く、分かりやすく、頭の外に出すという事・・
自分の知っていることを、相手にわかりやすく説明するのって、本当に難しい事ですよね。
プリセプターさんは、まさにこの難しい事に初めてチャレンジしている、勇者なのです。
指導をしていて、話をしていると、『あれ?何で必要なんだったけ?』『あれ?どうしてだっけ?
』と、自分で気づくことありませんか?

今まで、疑問なく、言われた通り仕事をしてきたけど、何で、こうしないといけないのか、気づけるきっかけになるかも。
なぜならば、自分が結構深い所まで、しっかりと理解していないと、分かりやすく話せないから。
なぜ、これが必要なのか?どうして、必要なのか?それは、なぜなのか?

浅い知識でも、仕事はオートマティックに、できるもの・・・・
でも、知識が浅いと、急変時の対応は難しい・・・
振り返りの機会になる
指導をしていると、自分が、何をどこまで考えて、理解して、仕事をしていたかに、気づかされます。
説明していると、途中から話が、ゴチャゴチャになってしまったりすることもあると思います。
なので、指導をするために、今まで得た知識を、頭の中で整理するすることも必要となってきます。
指導をしながら、頭の中を整理して、今までの知識が、線でつながっていく感覚を持つようになるのも、3・4年過ぎて、人に指導を行うようになってからだと思います。
実は、新人さんの指導をしながら、本当は自分自身の大きな成長を、新人さんにされているのかもしれません。

えーーーー!!私が、指導されてるの??

ちがうちがう。成長する、チャンスなだけだよ!!
無理やり、させられていた勉強を、自主的に再学習すると、その知識の吸収速度と、深さは、比較にならないほど、強いものとなります。
もう一歩先の知識を得る機会
たとえばの例です。
答えは、男性の方が、リスクが高い。では、なぜか?
視覚的に入れやすいと思うのは、男性かもしれません。
だって、入口が1つしかないから。
手技は、どちらも同じですよね。使う物品も。ただ、対象が違うだけ・・・
女性は、視覚的に分かりにくいという事がありますが、たとえ間違って、膣に入ったとしても、時間がたって、尿の流出が無ければ、入れなおせばよい。尿道固定を、してしまったとしても、同じです。
では、男性は?と言うと。
男性には、前立腺というものがあります。この前立腺は、とても血流量の多い器官です。傷をつけてしまうと、外部からの止血は、できない構造になっています。
男性の手技で、もし、カテーテルの固定を、尿道内でしてしまった場合、尿道の周囲にある、前立腺を圧迫により、傷つけてしまいます。その結果、出血を引き起こしてしまいます。出血は、尿道から出てきます。傷つける血管は、静脈ですが、動脈的な出血を起こすことが、特徴です。
かなりの、血尿が出ます。あまり、血尿に慣れていない人はちょっと、引いてしまうレベルくらい。
止血をするために、圧迫をする必要がありますが、外部からの圧迫をすることは出来ません。お腹を押しても、止まりませんし、尿道を押さえても止まりません。
出血が、激しい場合は、泌尿器科医師の処置と、観察が必要となりまります。
これらの理由から、男性の方がリスクが高いと、説明できます。

尿道口から、ダバダバと、真っ赤な血が出てくると、こっちは、真っ青になります。
新人さんに、手技を指導する際、リスクの少ない患者さんを選んで行うというのは上記のようなリスクがあるからです。
未熟で失敗の可能性が高い、新人さんに対してリスクを低く、たくさんの成功体験を得てもらうには、指導側の知識も必要となるのです。

新人の頃は、手技にばかり意識がいって、きっとこんな事までは考え付かないこと。
- 注射の手技、リスクが高い順は?
- OP室の新人さん、直接介助と間接介助どちらを先に、させるべき?
- カフ付きカニューレ患者さんの吸引の順番は?その理由は?
- 末梢持続点滴の最大、ブドウ糖%濃度は?その理由は?
などなど。
1つの事に対して、『なんで、こうするのかな?』と、思ったことがあれば、『なぜ?』を、5回繰り返して、みて下さい。そうすると、だいたい根本のところまで、行き着いて理由が分かります。
この方法は、失敗してしまった時にも、使える方法です。

針を、刺すのは痛い。細い針の方が痛くない。なら、24Gの細い針で、採血をしたらいいのに・・・・なぜ?
先輩たち、主任・師長と、コミュニケーションを図る
指導される立場から、指導する立場になるので、教育委員さん・管理者とも、話をする機会がこれから増えていくと思います。
指導について、悩んでいるのはプリさんだけではありません。みんな、悩んでいると思います。
新人さんに一番近くにいるのが、プリさんですが、あなた1人がすべてを任されているわけでは、ありません。
悩んだり、どうしていったらよいか困ったりしたときは、相談にいきましょう。
きっと、知恵を貸してくれると思います。
話を聞いてもらって、スッキリしたら、違う道が見えてくるかもしれません。
1人で悩むことが、1番体にも、心にも悪いですから。
みんな、あなたの成長を、見守っていると思います。
どんどん、コミュニケーションを図っていきましょう。

みんな、あなたを、頼りにしていますよ!!
まとめ
プリセプターと、言うと、どうしても新人指導という所が大きくフューチャーされますが、裏テーマの、プリさんの成長という所のほうが、実は大きかったりします。
人は、悩んだり、苦労することで、成長していくものです。
とくに、かしこまって『自分も成長しないと!』と、思う必要はありません。
自然と、自分では気づかないうちに、成長していってます。
毎日忙しく、慣れない指導で大変と思いますが、一生懸命になりすぎず。我慢は禁物ですよ!!
プリセプターさん達の、何かの役に立てたら、嬉しく思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。

大丈夫。みんな、最初は新人でした。
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