看護師ビックリ体験談。『シャントが、離開で、大出血』

看護

『シャント』って言葉、聞いたことありますか?

人工透析が、必要な方に、特別な血管を、作るのですが、

作った後、大変なことが、起こった時のお話です(;^ω^)

シャントって?

内シャント
  • 腎臓機能が、低下した患者さんが、透析をするために必要となる血管
  • 通常、利き手の反対側の手に、作る事が多い

なんで作るの?

  • 透析には、大量の血液が必要。(100ml/分)
    • 通常、大量の血液量確保には、体の深い所にある、大きな静脈血管が必要
      • 鎖骨下静脈ソケイ静脈など
    • 透析は、2~3回/週必要
    • 毎回、目で確認できない血管を使って、透析を行うのは不可能
  • 動脈的な血流量が、採れる静脈血管が必要
  • 抹消に近い静脈動脈を、縫合してつなぎ、動脈化した静脈を作る
  • シャント部は、局所的に、血流量が多いため、触れると、ビリビリ?とした、感触がある
  • 触れると、分かり、通常の採血と、同じように穿刺できるので、看護師で対応可能

注意点

  • 名称は、静脈すが、動脈的な部分が強いため、止血には、十分注意
  • 重たい荷物を持たない・けがに気を付ける・ぶつけないなど、注意が必要

シャントの造設術は、結構当たり前に、行われている手術です。

  • 透析が必要となる
  • 緊急を、要するときには、Wルーメンを、鼠経・鎖骨から入れて、透析をする
  • シャントを、左右どちらかの、手に造設
  • 2週間ほどで、抜糸
  • シャントを使って、透析

仕事を、していても、そんなに珍しい手術でもなく、『今日のOPは、シャントね』

くらいの、温度感。

患者さん自身も、手の血管を、つなぐんだ。くらいの理解。

麻酔も、局所のみなので、眠るわけでもありません。

作った、シャントが離開で、『ギャーー!』

序章

ある時、男性の患者さんが、シャントを作りました。

腎機能・肝機能も悪い方で、透析が必要。

肝・腎の悪い方は、栄養状態があまり良くない事は、よくある事。

例に、もれずこの方もあまり、栄養状態は良くありませんでした。

栄養状態が、慢性的に悪い方は、全ての機能が落ちていることが多く、

この方は、糖尿病もあって、血管の状態が、最初から良くない方でした。

シャントを、いざ作っても、血管がもろいため、十分な血流量が、

とれていない状態になって、術後は、シャントの、周りをマッサージして、

何とか、血流の確保に努めていました。(抜糸は、済んでいました)

毎日、各勤務で、看護師は、傷を見ます。マッサージをするため、

他の患者さんよりも、この方の傷を見ます。

なんだか、縫合していた所が、怪しくない・・・

なんか、変よね・・・

もちろん、医師も回診はするのですが、見つめる時間は、圧倒的に、

私たち、看護師の方が長く、よく見ています。

スタッフ間では、『あれ、離開したらどうするの?』

『そんな事、ないでしょ(笑)』『そうよね・・・』

もちろん、医師には、報告していますが、あまり重要視さておらず、

時間は、過ぎていきました。

私は、性格上、物の考え方が、ネガティブな方で、まず、

最悪の事を考えてから、そうなったら、まずどうするか?

という、思考回路で、この時は、『もし、離開したら、圧迫するけど、どうやって?』

『血圧計が、いいのかなーー?』などと、ぽやーんと、

考えていました。

本編

その日も、マッサージの時間。

傷は、相変わらず、何だか怪しい・・・

傷の周りを、優しくマッサージしていましたが、傷から、じわじわと赤いものが・・

『うっそ!まじで・・・・』

じわじわと、出血が始まったばかりでしたので、患者さんには、動かないように

伝えて、すぐに、ナースステーションへ。

ちょうど、主治医がいましたので、すぐに報告。

先生は、『またー。大げさに(笑)』いやいや、早く来てよ!!と、私。

わたしは、水銀計の血圧計をもって、先生と共に、患者さんの所へ。

患者さんの所に行って、傷を見ると、出血は、じわじわから、

流れるくらいに増えており、少し、クジラの潮吹き状態へ・・・

先生『ありゃ。離開したな』(;^ω^)

  『圧迫して!!』

分かってますがな!!だから、言っていたでしょ!!

と、思いながらも、血圧計を巻いて、圧迫開始。

先生『おーー。良く思いついたな』

いやいや、早くなんとかしてください。先生。頼む。

それから、OP室への連絡、OP準備。

バタバタと、他のスタッフが、走り回る中、私は、血圧計を、

死守。

みなさん、血圧計って圧を上げて、空気が、抜けないように締めていても、

空気って抜けるの、知ってます?

圧抜き弁を、閉めていても、抜けるんです😭

ゴム部分を、ギューッと握りしめていても、抜けるんです😭

空気が、抜けると圧が下がるんです😭

圧が下がると、止血が弱まって、出血するんですーーー😭

そしたら、血が、ピュッピュッ出るんですーー😭

そして、先生に、『何やってんだ。頑張れ』と、言われるんですーー😭

握力がーーー。私の握力がーー😭

『だれか、私に、コッヘルか・ペアンをーーギブミー・・』😭

みなさん走り回っているので、そんな事は、だれも聞いてくれない😭

てか、だれか、交代してーーーー😭

結論

ドタバタ劇の後、その患者さんは、そのシャントは、あきらめて、

違う所に、作り直すことになりました。

作り直したシャントは、無事に使えるものに😊

良かったです。

ちなみに、この時の私の握力は、完全に崩壊・・・😭

指はシビレ・力は入らず、もう字が書けない状態・・😭

きつかったーー😭

まあ、でも患者さんが無事でしたので、良しとしましょう(^▽^)/

このことで、学んだことは、コッヘル又は、ペアンも持っていく!!

という事です。

でも、これ以降、このような事には、巡り合っておりません(;^ω^)

皆様も、もし、急な圧迫作業が必要な時は、

水銀計と、コッヘル。もしくは、駆血帯を、持って行ってみては、

いかかでしょうか(;^ω^)

最後までお読みいただきありがとうございます。

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