『シャント』って言葉、聞いたことありますか?
人工透析が、必要な方に、特別な血管を、作るのですが、
作った後、大変なことが、起こった時のお話です(;^ω^)
シャントって?
シャントの造設術は、結構当たり前に、行われている手術です。
- 透析が必要となる
- 緊急を、要するときには、Wルーメンを、鼠経・鎖骨から入れて、透析をする
- シャントを、左右どちらかの、手に造設
- 2週間ほどで、抜糸
- シャントを使って、透析
仕事を、していても、そんなに珍しい手術でもなく、『今日のOPは、シャントね』
くらいの、温度感。
患者さん自身も、手の血管を、つなぐんだ。くらいの理解。
麻酔も、局所のみなので、眠るわけでもありません。
作った、シャントが離開で、『ギャーー!』
序章
ある時、男性の患者さんが、シャントを作りました。
腎機能・肝機能も悪い方で、透析が必要。
肝・腎の悪い方は、栄養状態があまり良くない事は、よくある事。
例に、もれずこの方もあまり、栄養状態は良くありませんでした。
栄養状態が、慢性的に悪い方は、全ての機能が落ちていることが多く、
この方は、糖尿病もあって、血管の状態が、最初から良くない方でした。
シャントを、いざ作っても、血管がもろいため、十分な血流量が、
とれていない状態になって、術後は、シャントの、周りをマッサージして、
何とか、血流の確保に努めていました。(抜糸は、済んでいました)
毎日、各勤務で、看護師は、傷を見ます。マッサージをするため、
他の患者さんよりも、この方の傷を見ます。
なんだか、縫合していた所が、怪しくない・・・
なんか、変よね・・・
もちろん、医師も回診はするのですが、見つめる時間は、圧倒的に、
私たち、看護師の方が長く、よく見ています。
スタッフ間では、『あれ、離開したらどうするの?』
『そんな事、ないでしょ(笑)』『そうよね・・・』
もちろん、医師には、報告していますが、あまり重要視さておらず、
時間は、過ぎていきました。
私は、性格上、物の考え方が、ネガティブな方で、まず、
最悪の事を考えてから、そうなったら、まずどうするか?
という、思考回路で、この時は、『もし、離開したら、圧迫するけど、どうやって?』
『血圧計が、いいのかなーー?』などと、ぽやーんと、
考えていました。
本編
その日も、マッサージの時間。
傷は、相変わらず、何だか怪しい・・・
傷の周りを、優しくマッサージしていましたが、傷から、じわじわと赤いものが・・
『うっそ!まじで・・・・』
じわじわと、出血が始まったばかりでしたので、患者さんには、動かないように
伝えて、すぐに、ナースステーションへ。
ちょうど、主治医がいましたので、すぐに報告。
先生は、『またー。大げさに(笑)』いやいや、早く来てよ!!と、私。
わたしは、水銀計の血圧計をもって、先生と共に、患者さんの所へ。
患者さんの所に行って、傷を見ると、出血は、じわじわから、
流れるくらいに増えており、少し、クジラの潮吹き状態へ・・・
先生『ありゃ。離開したな』(;^ω^)
『圧迫して!!』
分かってますがな!!だから、言っていたでしょ!!
と、思いながらも、血圧計を巻いて、圧迫開始。
先生『おーー。良く思いついたな』
いやいや、早くなんとかしてください。先生。頼む。
それから、OP室への連絡、OP準備。
バタバタと、他のスタッフが、走り回る中、私は、血圧計を、
死守。
みなさん、血圧計って圧を上げて、空気が、抜けないように締めていても、
空気って抜けるの、知ってます?
圧抜き弁を、閉めていても、抜けるんです😭
ゴム部分を、ギューッと握りしめていても、抜けるんです😭
空気が、抜けると圧が下がるんです😭
圧が下がると、止血が弱まって、出血するんですーーー😭
そしたら、血が、ピュッピュッ出るんですーー😭
そして、先生に、『何やってんだ。頑張れ』と、言われるんですーー😭
握力がーーー。私の握力がーー😭
『だれか、私に、コッヘルか・ペアンをーーギブミー・・』😭
みなさん走り回っているので、そんな事は、だれも聞いてくれない😭
てか、だれか、交代してーーーー😭
結論
ドタバタ劇の後、その患者さんは、そのシャントは、あきらめて、
違う所に、作り直すことになりました。
作り直したシャントは、無事に使えるものに😊
良かったです。
ちなみに、この時の私の握力は、完全に崩壊・・・😭
指はシビレ・力は入らず、もう字が書けない状態・・😭
きつかったーー😭
まあ、でも患者さんが無事でしたので、良しとしましょう(^▽^)/
このことで、学んだことは、コッヘル又は、ペアンも持っていく!!
という事です。
でも、これ以降、このような事には、巡り合っておりません(;^ω^)
皆様も、もし、急な圧迫作業が必要な時は、
水銀計と、コッヘル。もしくは、駆血帯を、持って行ってみては、
いかかでしょうか(;^ω^)
最後までお読みいただきありがとうございます。
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